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辛うじて摂政位を死守した忠実

投稿者:タケ海舟 投稿時間:2012年01月12日11時48分09秒 | コメントなし | トラックバックなし

摂政位に自らの母や、孫帝鳥羽院生母実家であった、藤原閑院流の公実を任命しようかと本気で考えていた白河院に敢然として、異論を展開した人物がいましたdanger

その人物は、大納言源俊明(みなもとのとしあきら)という院側近の有力公卿でしたok

俊明は醍醐天皇皇子だった高明(たかあきら)が祖の醍醐源氏の出身でしたhappy01

高明は平安中期の政争であった、安和の変で失脚した人物として知られていますdespair

勢力を退潮させた醍醐源氏でしたが、高明娘明子(めいし)が藤原道長の妻(第2夫人)となった事で、御堂関白家と縁戚となり、家運を回復させる足がかりを掴みましたscissors

道長・頼通親子の時代には、彼等御堂流との協調姿勢をとっていましたが、その後は宇多源氏出身で道長第1夫人であった倫子(りんし)出生の頼通達とは一定の距離を取りながら、自家出身の明子系の道長子供たちとの関係強化にも努めていましたok

特に、明子腹の藤原能信が後ろ盾となっていた尊仁親王(後の後三条天皇)の側近として、隆俊(たかとし)・隆綱(たかつな)、俊明(としあきら)の三兄弟が揃って、近侍していましたpaper

醍醐源氏は、実務にも精通した公卿だったみたいで、彼等三兄弟は後三条帝の政治改革の補佐役として、その実力をいかんなく、発揮しましたscissors

帝の施策の目玉であった、延久の荘園整理令においては、基準に達しなかった荘園の認可を認めないという方針が打ち出されましたが、一連の作業を行う目的で設置された記録荘園券契所の実務または、宣旨枡の設定等に大きな役割を果たしたとされていますshine

特に末弟の俊明は優れた能吏として知られていたみたいで、後三条帝と次代の白河院2代に亘り、側近として仕えましたhappy01

しかし、彼の特長は、必要とあらば最高権力者であった院への直諌をも辞さないという剛直な姿勢であったと考えられますdanger

白河院は、人の好き嫌いの感情が著しく激しかったみたいで、朝廷の人事である叙任(じょにん)・除目(じもく)についても、前例に拘らないサプライズ人事を敢行したケースが少なからずありましたthink

有能な人物ならいいのですが、自らが寵愛した人物を高位や地方官である受領等に任命していた為、朝廷の公卿の序列や実務面での混乱が噴出していましたweep

自ら院のご意見番という自負をもっていた(恐らく・・・)俊明から見れば、今回の摂政人事は見過ごせなかった問題であった事は容易に想像がつきますscissors

彼は、縁戚の閑院流藤原公実に傾いていた白河院の御前に参上sign01決然と自説を展開しますnew

『御堂流は、道長・頼通・師実(もろざね)・師通(もろみち)と4代に亘って、摂関として廟堂の安定に寄与したsign01

『しかるに、その嫡流である忠実を差し置いて、御堂流から分かれ既に5代を数えている閑院流家に摂政位を与えるのは道理に反しているsign03

俊明は、白河院の不興を覚悟の上で、正論を吐いたのでしたok

院も、心情的には自身の生母の実家で、数代続けて王家と外戚関係を結んでいた閑院流当主の公実に摂政を任せたいという気持ちはあったと思いましたが、政務経験を積み漸く、摂関の重責に耐えられるようになった忠実から摂政位を奪うまでの思い切りは、この時点ではまだ、なかったみたいですdash

結局、朝野の注目の的だった鳥羽天皇の摂政人事は、忠実が前の御世より引き続いて務める事になったのですhappy01

まさに、忠実にとって、俊明は大恩人に当たりますねok

当然ながら、忠実は閑院流家並びにその出身であった璋子に対して、ある種の嫌悪感を抱く事になりますimpact

そして、この出来事は、一つの大きな前例を作る事になりましたnew

それは、摂関と外戚の完全な切り離しと、摂関職は藤原御堂流のみが受け継ぐという所謂、摂関家という公卿第一の家を誕生させたという事実でありましたhappy01

一方、摂政就任を目前と阻まれた藤原公実は、ショックを受けたのか、この出来事のあった同じ年である嘉承2年(1107)に亡くなってしまいましたdespair

ただ、摂関就任の機会を永久に失ったとはいえ、代々王家との外戚関係を強めていた閑院流家の勢いは、弱まる所か、公実の子供達の代には最盛期を迎える事になるのですok

(もうお分かりだと思いますが、この公実の末娘が璋子ですねhappy01

次回は忠実が璋子を自家の嫁に迎える事を拒んだ今一つの理由について、お話させて頂きますsoon

 

 

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