July 2010
せごどん登場
さて、「龍馬伝」にも西郷ドンが登場しました。先の新撰組の近藤勇のキャスティングも「?」でしたけど、この高橋「せごどん」もまたすごいですね。龍●伝は(見ておきながらなんですが)、どうもキャスティングが狙いすぎ、というか外して異色感を出して、それで目を引こうという、今のNH●の悪い傾向が出ていますな。小松帯刀も出てきましたが、「うーん、ヘナチョコ」って感じ。前々回の篤姫では、あんなに持ち上げて(そりゃ、篤姫の初恋の相手的なキャラにしたてたからだが)、ちょっとは「幻の宰相」的な人物と再評価するのか、と思えば、さにあらず西郷の添え物的ですらあります。
ついでに前、大久保をやって好評だった原田タイゾウの近藤は、どんな評判なんでしょうね? 近藤や土方ら新撰組はどうしても龍馬主人公ものでは敵役だから、描きようによっては非道にも、ライバル的にも描けると思うけれど、タイゾウじゃ難しいか。なんで、そういうキャストするんでしょうね? 根強い原田ファンがいるとか、コネが太いとかか。
龍馬伝の徳川慶喜がまたちょっとイタイ。 俳優さんウンヌンではなく、もっと慶喜は「尊皇の水戸家に生まれ、一橋家を継いだから、徳川の屋台骨を支えなくてはならず、でも実は"将軍家になって幕府を支えるのはまっぴらごめん"」的な苦悩感とナイーブさが描かれると、面白いのに。なんか、ステロタイプで、おばかな旧来の幕府政治家のタイプにしか思えない。慶喜はもちろん、江戸幕府を終わらせた最後の将軍ですが、もし彼が「徹底抗戦」をやっていたら、日本はどうなったか分からないし、徳川家は明治に残されなかった(家名断絶させられた)かもしれませんよ。慶喜には慶喜のポリシーを感じさせるところも必要では。もちろん、大阪城から敵前逃亡するところも、慶喜の慶喜たるゆえんでしょうし。
小栗上野介はイイ。斉藤洋介だっけ、脇役でバラエティーなんかではとぼけているけれど、やっぱ渋い役所をやらせたら、締まるね。なんか実際の小栗の写真なんか見ても、どことなく雰囲気が似ているし、それに比べて、武田「勝海舟」は雰囲気も何もない。やっぱ、武田さんは解説の方がよかったんじゃないの。狂言回しとか、弁士とかで登場する方法もあったんじゃない?
一番の問題は、いくらなんでもの「龍馬の大芝居」。 後藤象二郎に「吉田東洋を斬ったのはオレだ」というあのシーン。いただけないなぁ。後藤象二郎が吉田東洋の甥で、幼少時から彼の薫陶のもと育っていたから、当然、土佐勤王党弾圧に向かうのは分かります。勤王党がテロ、人斬りをやった事実はわかりきっていたわけで、龍馬もそれを批判して袂を別かったんで、それを以蔵や武市を助けたい、と思ったことは可能性としてはあるにしても、「その方法論は間違っている」と言い続けたのであり、「自分がやった」と言い出すのはあまりにも歴史を馬鹿にしていると思う。荒唐無稽な結果論から見た脚色だ。
今回の龍馬伝の脚色の中には、こういった結果論目線が随所に見られる。それでも福山「龍馬」がかっこいいから、いいのか...。今から、薩長同盟あたりの描かれ方が心配だ。大河ドラマの最後に「このドラマはフィクションです。実在の歴史上の人物とは関係ありません」と但し書きが必要ではないか。
[ 2010年07月06日16時35分25秒 ]
幕末野郎