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February 2012

幕末維新 歴史を揺るがした英傑たちの100の決断


黒船来航付近から明治政府が大日本帝国憲法を定める辺りまでの幕末・維新期を駆け足で振り返りながら、偉人たちの有名な言葉、辞世の句、自分の考え方を示した和歌や漢詩の一節を紹介した1冊。
「100の決断」とありますが、決断の場面そのものよりも、彼らの残した「言葉」の方に重きが置かれていた気がします。
多分、「100の名言」にした方がしっくりくるかと。

一応通史紹介もありますが、そちらはさらっとしてあります。
本当に駆け足です。
特に明治時代に入ってからはものすごいスピードなんで。
また「100」とありますが、100人紹介されている訳でもなく、重複している人物も多数いるので、読んでみれば少ない印象でした。

特に有名な人物はページ数を割いて紹介してありますが、その他の人に関しては、マニアックな人選でも紹介は半ページ。
言葉と略歴のみの紹介になっています。
現代語訳が載っているのはありがたいですが、どうにもバランスはちぐはぐだった印象を受けました。

さらっとした通史+偉人たちを「言葉」に注目して紹介した本です。
本当にさらっとしてますので、幕末初めての人でも読み易いかも。
ただ解釈には若干不満を覚えましたが......丸呑みにはしづらい。

ちなみに、池田屋事件の発端になった「古高俊太郎」を「こたかしゅんたろう」とルビ振ってありましたが、「ふるたかしゅんたろう」が正しいです。
新選組研究で有名な方が監修なのに......残念です。

(2012/02/15読了)

文中でツッコミ入れていますが、「100の名言集」と言った方が分かりやすいです。
別段「決断」といった場面ばかりでもなかった気がしますしね。
辞世の句や、伊東甲子太郎が詠んだ山南さんの追悼句を載せてある辺りが余計に。

後、「こたか」って読ますの本当にやめて欲しい。
以前読んだ本で、「古高」を「ふるたか」と読める他の当て字で書かれてるのも多数あるから「ふるたか」が正式ってあったのに......残念。
2010年本なのだが。
最近のじゃん......

ただ個人的には土方さんに関してページ数割いてくれていたのと、辞世の句を「よしや身は~」の方で紹介してくれていたのが嬉しかったです。
「たとひ身は~」で書かれることの方が多いので。
出典は、「よしや身は~」の方が古いんですよね。
(詳しくは「土方さんの辞世に新説とは、これ如何に。」を参考)
より記憶に新しかったであろうという理由で、自分は「よしや」派です、はい。

[ 2012年02月16日10時02分48秒 ]

池田屋事件の研究(中村 武生)


タイトル通り、そのものズバリ「池田屋事件」の「研究」本。
2011年に出版されたばかりの最新版です。
400ページ程度ある割りと分厚い本なんですが、これが徹頭徹尾まるっと池田屋事件の話となっています。
ここまで池田屋事件に特化している本は、そうないと思います。

著者さまは歴史学の専門家でいらっしゃいますので、他の幕末本に比べて、「史料批判」がきっちりされています。
幕末の、特に新選組関係は、伝聞や創作で出回っている話を「史実」として描かれることが嫌になるほど多いので、専門的に歴史学をされている方から見ると、こうも池田屋事件の話も変わってくるのかと、大変興味深く読みました。
恐らく、読むと池田屋事件の見方が大きく変わると思いますよ、この本。

この本はどちらかというと長州(+土佐)側、つまり池田屋事件で新選組に斬られた側の方からの視点から考察してあります。
特に古高俊太郎についての考察はものすごい量です。
彼は池田屋事件の発端となった人物でもありますが、彼の生涯については、殆ど研究されていなかったと思います。
故に、彼が長州にとってどれほど重要人物であったのか、そのあたりを曖昧にしたまま今まで扱われてきたと思います。
彼のことを、こんなに細かく調べ上げた本は、それこそ初めてではないでしょうか。
目から鱗、初めて見る話が多数あって、それだけでもかなり興味深かったです。

また。

・池田屋事件当日の桂小五郎の行動
・新選組はローラー作戦でたまたま池田屋を見つけたのか
・池田屋事件での「実際の被害者」は

などなど、今まで意見が割れていたところ、定説になりつつあったところなどを、きっちり考察してくれています。
特に前者2つは驚きの解釈でした。
これは是非実際に本を読んで確認して欲しいところ。

解釈も押し付けがましいものではなく、史料を見てみても不明な点は「不明」としているところも好印象でした。
「こうだ」と言い切っている部分も、他の新選組や幕末関係の本に比べて遥かに根拠に富んでおります。
何の根拠もなく言い切ってないところが、流石歴史学専門家ですね。
割りと大御所の方の説もばっさり切ってあって、小気味よかったです。

内容が充実しすぎていて読むのに随分時間がかかりましたが、時間をかけて読んだかいがありました。
本当にオススメの1冊です。
根拠となる史料の紹介をすっ飛ばしてでも結論見たい人は、最後の「まとめ」だけでも読めば、今までの池田屋事件は何だったんだという勢いで見方変わると思います。
新選組好きなら避けて通れない本だと思いますよ。
自分用に是非買わねば。

(2012/02/09読了)

これはもう本当におすすめしたい1冊。
これを読むと本気で「今までの池田屋事件に関する記述は何やってたんだ!」と怒りたくなってくるほどです。

やっぱり史料批判は丁寧にやらなければならないなと考えさせられた次第です。
新選組関係は伝聞やフィクション情報多いから余計に。
従来の通説を否定する場合も、ちゃんと根拠となる一次史料、もしくは限りなくそれに近い写本などを挙げてくださっていたので分かりやすかったです。
また、参考文献を後からずらっとではなく、その場その場でページ数まで振ってくれていたのは本当にありがたかったです。
もうこれ論文ですよね、凄い。

また長州側から考察してあるのも面白い点。
古高俊太郎に関しては本当に新情報ばかりではないでしょうか。
彼の話を読むだけでも十分価値のある本だと思います。
こういった史料批判が丁寧な新選組本(まあこれは厳密に言うと長州・土佐本ですが)が増えていって欲しいなと願う次第です。

あまり大学で歴史学を専門にされている先生方が研究題材として手を伸ばしてくれないんですよね、新選組。
寂しい限り。

[ 2012年02月16日09時54分00秒 ]

江戸の醜聞事件帖―情死からクーデターまで(中江 克己)


「江戸の」となってますが、江戸を中心に「江戸時代の」スキャンダルをまとめた1冊。
大坂など他地域のものも勿論登場します。
江戸城内、大奥で起きた殺人事件や騒動、庶民を驚かせた事件や火事。
有名な歴史的事件から、小さな事件まで、様々なネタがまとめられています。
全70話......そんなにも掲載されていたのか。

今の時代で言うところの、お昼のワイドショーなどで出てきそうな話題が多め。
女性ばかりの大奥は、やはり陰湿な嫌がらせも結構あったんだなと、改めてその怖さを思い知ったり。
男性の一物が馬に食いちぎられるなんていう、馬鹿みたいな本当の話も載っていて驚きました。
す、凄いな......想像つかん。

歴史の裏側で起こっていたスキャンダル。
野次馬根性剥き出しな感じで読書してしまって、ちょいと恥ずかしさも感じましたが、でも内容は非常に充実していて面白かったです。
歴史勉強の息抜きに1つどうでしょうか。

(2012/02/04読了)

幕末本ではありませんが、江戸時代のスキャンダルが多数紹介されていて面白い本だったので、こちらのブログでも紹介してみます。

以前、この方が書かれた江戸時代の性文化の話も読みやすくて面白かったのですが、今回のこの本も非常に読みやすくて楽しめました。

江戸時代は火事が死活問題。
不倫も一時期は死罪になるなど命懸け。
だからこそ心中なども流行ったのでしょうが。
色々な本でバラバラにお見かけしていた有名な事件、火事などの話が一気にまとめて読めたのは嬉しかったですよ。

大奥絡みの話も多数紹介されていますので、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。
肩肘張らず、息抜きに読める本ですので。

[ 2012年02月16日09時47分14秒 ]

松平定知が選ぶ「その時歴史が動いた」名場面30


以前NHKで放送されていた「その時歴史が動いた」より、番組のナビゲーターをされていたアナウンサーさん自らによる名場面集。
タイトル通り30場面紹介されています。

主に日本国内の人物がピックアップされており、戦国・幕末が多め。
あくまで「場面」なんで、人物的には重複している場合もあります。
また海外からも、カエサル、ナポレオン、クレオパトラ、ベートーヴェンと豪華な顔ぶれが紹介されています。

番組のダイジェスト的ではありますが、思っていたより説明は丁寧です。
1つ1つは確かに短めにまとめてはあるのですが、過不足なく上手くまとめてあるという印象。
さくっと読める割に軽くない、いい読後感でした。
正直ダイジェストだと侮って読み始めたけど、いい意味で裏切られました。

図もなく文字ばかりの構成ながら、強調文字を上手く使ってあるので単調ではありませんし、普段小説を読まない人でも歴史好きなら馴染みやすい本だと思います。
結構おすすめです。
さらっと読める割に、結構知的好奇心を満たしてくれました。

今の「ヒストリア」も好きですけど、「その時」も好きだったので懐かしかったです。
再放送してくれないかなあ。

(2012/02/02読了)

これも幕末特化な本ではありませんが、幕末の人物もピックアップして紹介してあったのでブログに載せておきます。
「その時歴史が動いた」......いい番組でしたよね。
土方さんが登場した回も舐めるように見ました。

さて、その幕末の人物は、坂本龍馬、吉田松陰、土方歳三、榎本武揚が紹介されていました。
土方さんも名場面30内に選ばれて嬉しい限り。
「負ける戦い」に挑む時というテーマの章で紹介され、「我が兵は限りあるも官軍は限りなし。しかるに吾れ任せられて敗れなば、すなわち武夫の恥なり」という言葉が挙げられていました。
箱館戦争(二股口の戦い前とのこと)での話ですね。
いずれは負けると分かっていながらも最後まで自分の意志を貫き通した土方さん......かっこよすぎます。

[ 2012年02月03日15時44分27秒 ]

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